夏の暑さで運動を休んでいた方の中には、「涼しくなったら再開したい」「以前のように動けるか不安」と感じている方も多いのではないでしょうか。
運動を再開するときに起こりやすいのは、休む前と同じ内容をいきなり行うことです。最初の数日は頑張れても、強い疲労や筋肉痛で間が空き、そのまま続かなくなる場合があります。
再開時の目標は、初日にたくさん動くことではありません。2週間後も続けられている状態を作ることです。
休んだ期間を失敗と考えない
暑さ、仕事、家族の予定、体調などで運動が止まることはあります。「続かなかったから自分は意志が弱い」と考える必要はありません。
確認したいのは、なぜ止まったかです。
- 暑い時間帯しか予定を空けられなかった
- 1回30分以上と決めていた
- 運動着への着替えが面倒だった
- 最初から回数を増やしすぎた
- 痛みや疲労が出た
原因が分かれば、再開時の仕組みを変えられます。
再開前に確認すること
しばらく運動していなかった方は、現在の体調を基準にします。休む前の記録をそのまま目標にしません。
発熱、強い倦怠感、胸の痛み、息苦しさ、めまい、関節の痛みなどがある場合は運動を始めず、必要に応じて医療機関へ相談してください。持病がある方や医師から運動について指示を受けている方は、その指示を優先します。
体調に問題がなければ、次の準備をします。
- 実施する曜日と時間を決める
- 5〜10分で終わる内容を選ぶ
- 飲み物と動きやすい服を準備する
- 実施できなかった日の代替案を作る
最初の2週間プラン
1週目:5〜10分を週3回
1週目は、物足りない程度で終えて構いません。
例として、次の内容から2〜3種目を選びます。
- 5分間の散歩
- 椅子からの立ち座り 8〜10回
- 壁腕立て伏せ 8〜10回
- かかとの上げ下げ 10〜15回
- 肩回しと股関節まわりのストレッチ
全部行う必要はありません。「月・水・土の夕食前に5分」など、実施する場面を固定します。
2週目:時間か回数のどちらかを増やす
1週目に痛みや強い疲労がなく実施できたら、2週目は一つだけ増やします。
- 散歩を5分から10分にする
- スクワットを8回から10回にする
- 週3回から週4回にする
- 種目を1つ追加する
時間、回数、頻度をすべて同時に増やさないことがポイントです。翌日の状態を確認し、問題があれば元の量へ戻します。
三日坊主を防ぐ5つの仕組み
1.最低ラインを小さくする
「30分できなければ失敗」ではなく、「靴を履いて外へ出たら達成」「スクワット5回で達成」と決めます。始めるまでの負担を小さくします。
2.すでにある習慣に結びつける
歯磨き後にかかと上げ、夕食前に5分散歩、入浴前にスクワットなど、毎日行う行動の前後に運動を置きます。
3.代替案を用意する
雨で散歩できない日は室内で足踏み、残業の日はストレッチ2分など、予定が崩れたときの短いメニューを決めます。
4.記録は丸をつけるだけにする
細かな運動記録が負担になる方は、カレンダーに実施できた日だけ丸をつけます。連続日数より、1週間で何回できたかを見ます。
5.休む基準を決める
睡眠不足、体調不良、痛みがある日は休む、または内容を軽くします。休むことを失敗ではなく、長く続けるための調整として扱います。
再開しやすい環境を先に作る
運動を続けるために、毎回やる気が高まるのを待つ必要はありません。始めるまでの手間を減らしておくと、気分に左右されにくくなります。
例えば、散歩をするなら靴を玄関に出しておく、自宅で筋力トレーニングをするならマットをすぐ使える場所に置く、仕事帰りに動くなら着替えを前日に準備しておく方法があります。運動するかどうかをその場で考える回数を減らすことがポイントです。
また、予定に「運動30分」とだけ入れるのではなく、「夕食前に近所を10分歩く」のように、時間・場所・内容まで決めておくと行動へ移しやすくなります。
家族や仕事の予定で時間が変わりやすい方は、通常メニューと短縮メニューの2つを用意しておきましょう。
- 通常:散歩10分と立ち座り10回
- 短縮:室内で足踏み2分
短縮メニューを行った日も、運動を再開する流れを保てた日として記録します。完璧にこなすことより、次回へつながる形で終えることが大切です。
2週間後に確認すること
体重だけではなく、次の項目を確認します。
- 予定した回数のうち何回できたか
- 運動前後の気分
- 翌日に疲労が残ったか
- 痛みがなかったか
- どの時間帯が続けやすかったか
- 次に一つ増やすなら何か
実施できた回数が少なければ、量を増やす前に曜日や時間を変えます。実施でき、身体に余裕があれば、少しずつ進めます。
厚生労働省の目安は「最終ゴール」として使う
成人の身体活動は、歩行相当の活動を1日60分以上、筋力トレーニングを週2〜3日行うことなどが目安とされています。
ただし、同じガイドでは個人差を踏まえ、可能なものから取り組み、今より少しでも多く身体を動かすことが基本とされています。運動を再開した初日からすべて達成する必要はありません。
最初は5分でも、続けて体力が戻れば10分、15分と増やせます。目安は自分を責めるためではなく、進む方向を確認するために使いましょう。
まとめ
運動再開時は、休む前と同じ内容へ一気に戻さないことが大切です。
- 1週目は5〜10分を週3回
- 2週目は時間か回数を一つだけ増やす
- 最低ラインと代替案を用意する
- 体重より実施回数と体調を確認する
- 痛みや強い不調がある場合は無理をしない
再開の成功は、初日に頑張れたかではなく、2週間後も続けられているかで判断します。自分に合う再開メニューを作りたい方は、お気軽にご相談ください。




