外食や濃い味の食事が続いた翌朝、体重が増えていたり、顔や脚がむくんでいたりしたことはありませんか。体重の短期的な上下には、塩分や水分の変化が関わることがあります。調味料の使い方を振り返る方法がありますが、むくみの原因は食塩だけとは限りません。

減塩は、塩を完全に避けることではありません。味を感じる場所と使う量を少し変えることから始められます。この記事では、味気なさを感じずに続ける方法をまとめました。

食塩の目標量と、どこから摂っているか

国の食事摂取基準(2025年版)では、成人女性の食塩相当量の目標量は1日6.5g未満とされています。一方で、実際の平均摂取量は目標を上回っていることも公的な情報で示されています。まずは「自分は何から食塩を摂っているか」を知ることが出発点です。

食塩は、料理に振る塩だけでなく、しょうゆ、味噌、ドレッシング、加工肉、漬物、麺類の汁にも含まれます。味が濃い料理だけを疑うのではなく、少量の調味料を何度も重ねていないかを振り返ります。

気づきにくい「食塩の多い食品」

食品・料理食塩が多くなる理由減らす一手
ラーメン・うどんの汁汁にも食塩が含まれる汁を飲み干さず、残す量を決める
漬物・梅干し少量でも食塩が多いものがある食べる量を決め、表示も確認する
ハム・ソーセージ・ベーコン保存のために食塩を使う卵・豆腐・鶏肉に置き換える日を作る
ドレッシング・たれかける量が見えにくい小皿に出して量を見る
市販の総菜・弁当味付けが濃くなりがち栄養成分表示の食塩相当量を見る
パン意外と食塩を含む主食を白米にする日を作る

数値を覚える必要はありません。まずは「汁」「漬物」「加工肉」「かける調味料」など、普段よく食べるものから見直せます。

味を落とさずに減らす4つの方法

方法やり方向いている料理
かけるより、つけるしょうゆやソースを小皿に出してつける冷奴、焼き魚、ゆで野菜
具を増やして汁を減らす味噌汁の具を多くし、汁を飲み干さない味噌汁、スープ、麺類
塩以外の風味を使う酢、レモン、こしょう、カレー粉、しょうが、ねぎ、青じそ、だし炒め物、焼き物、和え物
別添えにするドレッシングやソースを別添えで、半分だけ使うサラダ、外食

減塩しょうゆやドレッシングも、使う量が増えれば食塩は増えます。「減塩」の表示だけで安心せず、栄養成分表示の食塩相当量と実際に使う量を確認します。

栄養成分表示は「何に対する量か」まで見る

同じ種類の調味料を比べるときは、食塩相当量の数字だけでなく、「大さじ1杯当たり」「100ml当たり」など表示の単位も確認します。単位が違う商品を数字だけで比べると、少ない方を選んだつもりでも実際の使用量では逆になることがあるためです。

最初から毎回計量する必要はありません。一度だけ普段使っているスプーンに調味料を出し、どのくらいの量になるかを見ておくと、その後は目分量でも調整しやすくなります。ボトルから直接かける習慣がある場合は、小皿やスプーンを間に置くだけでも使った量が見えやすくなります。

商品を替えるより、まず使い方を一つ変える方が続けやすい場合もあります。新しい調味料を買って満足するのではなく、「食卓へボトルを置かない」「一度だけ小皿に出す」など、次の食事で実行できる行動に落とし込みましょう。

外食・コンビニでは「選択を一つ変える」

味を自分で調整しにくい外食では、麺類の汁を残す、丼と汁物を毎回セットにしない、漬物を全部食べない、ソースを別添えにする。このうち一つだけ変えます。

たとえばランチが「ラーメン+半チャーハン+漬物」なら、変えるのは「汁を半分残す」だけで構いません。定食なら「味噌汁の汁を残す」か「漬物を少し残す」のどちらか一つ。全部を我慢するより、一つだけ決めて繰り返す方が、毎回の食塩を抑えやすくなります。

家で食べる日は、主菜が加工品なら副菜は味付けの薄いものにするなど、一食の中でバランスを取ります。外食で減塩できなかった日も、翌日に食事を抜いたり水分を極端に減らしたりせず、通常の食事に戻します。外食翌日の体重の見方はこちらの記事にまとめています。

舌が慣れるまでの一週間

減塩を始めた直後は、以前の味付けより薄く感じることがあります。一度に全食へ広げず、使用頻度の高い一品を一週間だけ見直します。

曜日行動
月味噌汁を具だくさんにして汁を少し残す
火しょうゆを小皿につける
水焼き魚にレモンや大根おろしを添える
木加工肉の代わりに卵や豆腐を選ぶ
金栄養成分表示で食塩相当量を比べる

毎日全部行う必要はなく、できた項目に印をつけるだけで構いません。味付けを変えた日は、満足感を0〜10で記録しておくと、「我慢」ではなく「自分に合う選び方」として残せます。満足感が低いときは、塩を戻す前に香りや酸味を試してください。

よくある失敗と、その直し方

失敗何が起きるか直し方
全食を一度に薄味にする物足りなさが続き、数日で元に戻る一品だけを一週間。慣れたら次の一品
「減塩」表示の調味料をたっぷり使う量が増えて結局食塩は減らない表示ではなく使う量を見る
汁物・麺類の汁を飲み干す具を減らしても食塩はあまり変わらない具を増やし、汁は残す
むくみが気になって水分を極端に減らす体調を崩すことがある自己判断で極端に減らさず、食塩の摂り方を見直す
翌朝の体重で一喜一憂する塩分と水分の変動で数字が動き、脂肪の増減と混同する数日〜週の平均で見る

翌朝の数字だけで「脂肪が増えた」と決めつけないことも大切です。体重が動かない期間の確認方法は、体重が2週間動かないときの見直し表も参考にしてください。

味を一度に大きく変えると、続けにくい場合があります。一品ずつ、香りや酸味を試しながら、自分に合う方法を探しましょう。

家族と同じ料理を楽しむ

家族全員が薄味を好むとは限りません。煮物は薄味に作って食卓で家族だけ足す、焼き魚はレモンや薬味を添えて自分はしょうゆをつけない、鍋は具を先に取り分けて汁の量を自分で決める。あとから調整できる料理を増やすと、両立しやすくなります。

注意: 食事療法を受けている方は、自己判断で塩分や食品を極端に変えず、主治医や管理栄養士の指示を優先してください。むくみや体調の変化が続く場合は、食事だけで解決しようとせず医療機関へ相談します。

まとめ

  • 食塩は調理中の塩だけでなく、調味料や加工食品にも含まれる
  • 「汁」「漬物」「加工肉」「かける調味料」の4つを意識する
  • 「かける」より「つける」、具を増やして汁を残す、で量を管理する
  • 酸味・香味・だしで味の満足感を保つ
  • 一品を一週間だけ見直し、続いた方法を残す

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よくある質問

Q. 減塩すると体重は減りますか? A. 塩分を減らすと体内の水分量が変化し、短期的に体重やむくみが変わることはあります。ただし脂肪が減るわけではないので、運動や食事全体と組み合わせて考えてください。

Q. だしを使えば減塩になりますか? A. だしのうま味で薄味でも満足しやすくなります。ただし、だし入り味噌や顆粒だしには食塩が含まれるものがあるので、表示を確認してください。

Q. 家族が濃い味を好みます。 A. 調理は薄味にして、食卓で各自が足す形にします。あとから足せる料理を増やすのがコツです。

参考文献